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映画「はやぶさ/HAYABUSA」ネタばれ・感想・あらすじ

去年、日本を感動と興奮の渦に包んだはやぶさの映画を見に行ってきたよ!



「探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力」で日本中の、いや、世界中の感動を呼んだはやぶさにおけるJAXAの努力だけど、それをきちんと映像で見せてくれたのが、10月に公開された「はやぶさ HAYABUASA」。

視点は科学者になりたくて論文作成中の女性職員・竹内結子。この人がものすごく挙動不審で見ててすごくあぶない(笑)。こんな人が仕事仲間にいたら絶対近寄らない。正直やりすぎじゃないかと。
映画ははやぶさが旅たつまでとその帰還を丁寧に描いて、このあと2作公開されるはやぶさ映画のたぶん基本となるようなもの。



如何に限られた予算内で限られた質量内ではやぶさを作り打ち上げるかが前半の見せ場。
この映画はあらすじを書けるようなものじゃなくて、まあとにかくJAXAの人たちが一生懸命なんかやってるって描写なのね。
途中で火星探査機のぞみのエピソードがはいってくる。
のぞみには日本中から寄せられた名前が搭載されていた。自分の名前やなくなった子供の名前、親や兄弟、大事な人の名前。これらの名前は火星に送られるはずだったが、計器の故障でのぞみが火星との衝突の可能性1%を切れなくなったため、火星周回軌道に乗せることを断念した。そのため今ものぞみは27万人の名前と一緒に宇宙を飛び続けている。
のぞみに関わった研究者たちの悔しさと悲しみ。
けれど「失敗」ではない、「成果」だという糸川博士の言葉を胸に彼らはその「成果」をはやぶさに組み込んでいく。

で、後半は宇宙へ向かったはやぶさの様子になるんだけど、宇宙やはやぶさやロケット発射や、地球スイングバイとかはやっぱり大画面で見るべきですね! とてもきれいでかっこいい。
はやぶさがパネルを広げるシーンなんて「優雅」にさえ見えましたよ。ゆっくり順番に広げるんだろうけど、なんていうかその開き方がね、本当に美しい。まるで見せ方をわかっているように、名優が手を広げるように、宇宙を抱くように美しいんだ。


さて、はやぶさってイトカワに行くまではわりと順調なんだけど、到着してからいろいろ困難にあうんだね。

まず最初の着地失敗。
おもしろいのがJAXAの基地で、着地まであと何メートルってよみあげるんだけど、「地表まで10メートル……5メートル、4メートル、3メートル、2メートル、1メートル、0!」で、みんなわあっと喜んだそのあと、「え? マイナス……1メートル? 2メートル? 3……メートル」ってどんどん数値が増えていくとこ。
「どういうことだ?」
「地表が柔らかくて沈んでいるんじゃ?」
「ばかな、そんなんだったら通信が途絶える!」
って大騒ぎがあって、結局横滑りしてるらしいとわかる。
機体がななめになってるってこともわからないんだね。
それでもう一度ちゃんと着陸させるかどうするかって会議になるんだけど、ロケット制作側はもう機体はぼろぼろのはずだからあまり無理させずに帰還させたい、研究者側はどうしても小惑星のサンプルほしい、と意見が対立。
「ここまできたらサンプルゲットでしょう!」
「サンプルとっても戻れなかったらしょうがないだろう!」
「戻ってもサンプルとれなかったら意味ない!」
堂々巡りの会議の中で、佐野史郎演じるプロジェクト責任者が再着陸を断行。
今度は無事着陸してサンプルを採取します(この時点ではサンプルが入っているかどうかわからなかったけど)。

ところが、地球に向けて帰ってくるとき、燃料が漏れだしてはやぶさの姿勢が傾いてしまう。はやぶさは太陽電池を使ってるので常に羽根が太陽の方を向いてないとエネルギーの供給ができない。
このときはとりあえずガスを中和器から吹き出して姿勢制御をとる、とJAXAの判断でなんとかなる。プロジェクトマネージャーさんが「中和神社」とかいう神社でお払いやお守りをもらってきたりするのがおかしい(笑)。
だけどそのあともアクシデントは続いて、バランスがわるくなっちゃったはやぶさはくるくる回ったままどこかに飛んでいっちゃう。
はやぶさからの通信がキャッチできなくなってJAXAはいっぺんにがっかりムードに。
でも、めげずに砂漠から1本のピンを探すような職員たち。
ここんとこで竹内結子が子供にした説明がわかりやすかった。
「はやぶさくんは今どの周波数の通信がキャッチできるかわかんないからいろんな周波数の通信を送ってるのよ」
約一ヶ月後、はやぶさからのかぼそい通信をキャッチ。喜ぶJAXA。
でもそのあとまたまた問題発生、イオンエンジンが故障してるって。

で、ここであの名セリフ「こんなこともあろうかと」発動。

いやあ、これが映画でリアルに聞けるとは(笑)。
これがどういうことかというと、AB二つのエンジンがあるとする。それぞれが内部で2つに分かれてて、つまりA1A2、B1B2の4つ。
そのうちA1とB2が壊れちゃった。だから壊れてないA2とB1をつなごう、という話なんだけど、
「元々つながってないと無理だぞ」
「いや実はつながってるんです」
「え?」
「こんなこともあろうかと、二つをつなぐバイパス組み込んでました内緒で、すいません」
イオンエンジンのチームの人たちが製造現場の人たちと、ちっちゃな部品を乗せろ乗せないって喧嘩してた複線はここで回収されてます。

そんなこんなではやぶさは帰還するんだけど、合間合間にはやぶさのことをネットで知って応援する老人と孫、若夫婦、ニートが出てくる。あのころ大勢いたはやぶさファンなんだろうけど少ない、少なすぎるよ! はやぶさの帰還がネットの世界で話題になっているってことをJAXAのスタッフにも語らせて欲しかったな。ニコニコの動画ではやぶさ知ったって人も多いだろうし。私だけど。

そしてサンプルを地球に投下したはやぶさは大気圏で燃え尽きます。

映画を見ていると機械であるはやぶさに表情を感じてしまいます。
スイングバイを得て宇宙へ飛び出したはやぶさの高揚感、イトカワ着陸時の緊張感、ロストしたときの心細さ、そして再び地球へ帰って来たときの喜びが、はやぶさの後ろ姿に感じることができるのです。
地球を見たときのはやぶさの静かな歓喜。
そして大気圏へ突入して炎に包まれ、外壁がメリメリと剥がれ落ちていくとき、そこに苦痛はなく、ただ懐かしく静かな笑みさえ浮かべているはやぶさを思い描けるのです。

帰ってきた、帰ってきたよ、みんな、ただいま……ただいま……

ああ……。

映画では、はやぶさプロジェクトの途中で退職する人、契約が切れてプロジェクトからはずれる外部の人、亡くなってしまう人も描かれます。
ものごとの結果がでるまでに、それを見届けられない、一緒に働けない人もいるということが語られます。そうだよね、長い長いプロジェクトだものね。
自分が結果を見届けられなくても、後を次の人に、次の時代に託して人間は進化してくんだよね。

ドキュメンタリータッチで描かれたJAXAのいろいろは本当にその現場にるかのようにはらはらわくわくさせてくれました。俳優さんたちはみんなモデルの人になりきってやっていたとのこと、それが一層の臨場感を生んだんでしょうね。
不安だったはやぶさの「声」もあまり違和感なく受け取れました。宇宙での説明はあった方がわかりやすかったし。

あと、噂のリポDはちゃんとJAXAのコントロールルームにつみあげてありましたよ。

最後に映画のエンドロールで日本のロケット開発に関係した人やロケットの写真が出てくるんですが、それもなんか静かに感動します。写真見てるとスタッフ名みれないんですけどね(笑)。



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霜月りつ@文筆業

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白城るた・あるいは 真坂たま、白雪真朱と名乗ってBLやTLやファンタジーを書いてます。最近は霜月りつ名義で時代物も。
主に読書と映画と着物と同人の日々。独断に満ち満ちてマスので、ついてこれる人だけれっつごー。
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