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桜田門外ノ変 あらすじ 感想 ネタバレ

13人の刺客に続いて桜田門外の変を観てきました。13人はフィクションですが、桜田門外の変は歴史的事実。誰もが知っているこのいわばテロ事件をどう描いたか。



実は映画では「変」はわりと最初の方に描かれてしまいます。じゃあ後半どうしたのかというと、その「変」に至るまでの事柄と、「変」に加わった浪士たちの逃亡劇が描かれるわけ。

「変」が行われたのは三月三日、この日の桃の節句のイベントに井伊直弼が登城するのでそこにあわせて行われたわけです。
三月は今の暦では四月なのに異常気象で雪が降る寒い日、18人の浪士たちが桜田門外で待っています。

現代人から見るとおっかしいなーと思うのですが、別に浪士たち隠れていないのね。みんな門の外でずらっと待っている。一部、変装して屋台でそばとかすすっているけど、わりと堂々と門にそって並んでいたりする。
当日の朝、水戸藩の動きが怪しいなんて井伊直弼にご注進する家臣もいるのに、井伊は別に気にもとめない。
おかしいよね、なんで先に様子見の兵とか出して警戒しておかないの。

それで行列が門へ近づいて浪士たちが一斉に襲いかかる。雪が降っているし、行列の警備の人たちは刀を袋に入れているからろくな抵抗もできずに斬られていく。
暗殺っていうか、ぜんぜん隠れてないし、まあこの襲撃シーンは迫力あったんだけど、江戸城のすぐそばで行われているのに城の人も誰もでてこないってのも不思議。当時ってそんなものなのかなあ?

で、首をとって浪士たちは京都へ脱出する。なんで京都かっていうと、この襲撃を機に薩摩藩が1000人の兵をたてて京へ攻めいるって約束ができてたんですね。
そんで過去へ戻る。

井伊直弼は、自分に反対する人、じゃまな人、都合の悪い人を次々にとらえて殺しちゃったっていうあんせいの大獄とかやった人なんだけど、その政策方針は開国だったわけで。そんでそんな過激な政策の上に開国するわ不平等条約結ぶわ天皇をないがしろにするわっていうんで尊皇派の人たちから大ブーイング。

このあたり私はいつもふしぎなんだけど、「尊皇派」ってさ、あんたら10年前までは別に天皇のことなんてなにも考えてなかったでしょ、と。
幕府の屋台骨がふらついてきて、それで代わりに担げる御輿っていうんで天皇を思いだしたんじゃないかと。
まあ、桜田門外の変を引き起こした水戸の浪士たちが学んだ「水戸学」っていうのは元々尊皇攘夷の思想があったので、ついこないだってわけではないみたいなんだけど。

「変」の直接の原因は当時の水戸藩主が井伊に文句を言いに「押し掛け登城」というのをして蟄居を命じられたことらしい。腹に据えかねたって感じ。くわえて「薩摩の挙兵」って約束があったからね。口約束だったみたいだけど。

案の定、薩摩は約束をやぶるんだけど(約束した時の藩主が亡くなって政権交代があったみたいなんだけど、幕末における薩摩の身代わりの早さっていうのはなんていうかこう……もやっとするな、と言ったら、相方ちゃんは「薩摩は政治家だったんだよ」と言った。うん、まあ政治上手だよね)。

で、「変」のあとは首謀者の関鉄之介の逃亡とこの過去を交互に入れていくんだけど、うーん、なんていうか、あまり……おもしろく……なかった、かな、と。

実は私、主役の大沢たかおさんの顔が覚えられなくて。
だって最初に奥さんとラブラブな感じを見せられたあと、次に江戸の妾のところにいるんだもん。あれ? 奥さんとラブラブしてたのは嘘? それともこれ別な人? ってすごい混乱した。当時の人は田舎に正妻、江戸に妾って当然みたいなもんだったの?

で、逃亡劇もさほどサスペンスって感じじゃなかったし、そもそもこれだけ天下相手のテロ起こしておいて、そのあとがまったく描かれていないってどういうこと?
「変」のあと、政局がどう変わったのか、井伊の死後、各藩や江戸内の人事がどうなったのか、いったい井伊直弼が死んでなにがかわったのか、逃げ回っている関の元にも情報入らないし、ただ薩摩の挙兵がだめになった、盟友・彦根藩も動かないってだけで、なんでだめなのか、動けないのか、その理由も語られない。
いや、語られていたのかもしれないけど印象に残ってないし。もう一回観ることもないだろうなあ。

あ、でもよかった点がひとつ。関の奥さんとお妾さんの着物! これがかわいくてモダンでよかったです。正妻はきちっと着ていて、お妾さんは襟刳り広くとってあだっぽくて。黄色い半襟も素敵でした。

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stars幕末の水戸藩、烈公斉昭と対立する幕閣・・・。
stars映画は原作にどこまで迫れるのか
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starsついに決行!万延元年の雪の朝のこと。
stars全ては桜田門外に結実、そして・・・
stars明治維新の思想的歴史的淵源はやはり水戸藩に行き着くのであろうか
stars歴史の大転換を描いた快作!
stars暗殺は成功したが・・・

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白城るた・あるいは 真坂たま、白雪真朱と名乗ってBLやTLやファンタジーを書いてます。最近は霜月りつ名義で時代物も。
主に読書と映画と着物と同人の日々。独断に満ち満ちてマスので、ついてこれる人だけれっつごー。
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