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ネタはどこからやってくるの

9月にはいろんな文学賞の締め切りがあったんだけど、かろうじて私が出せたのが「新美南吉童話賞」。
ちゅうでん児童文学もルルルもガガガもスニーカーも無理だった。
まあルルルに出そうと思うんなら構想も含めて三ヶ月くらい前から用意しておかなきゃな。

漠然とルルルに書きたい話はあるんだけど、まだコレでイケルという手応えが頭の中にない。この設定で書いてみたいというのしか。
こういうことはよくあって、ある日突然ギアがはいり、頭の中で一気に話ができあがる。今は待ちの状態。

しかしプロならいつだってひねりださなきゃならないとも思う。世の中にあふれるマンガや小説を見ていると、どうしてこういろんなアイデアがあるんだろうと不思議だ。みんなよく考えつく。

「ドンドン仕事をするのはいいことだよ。
たくさんマンガを描くうちに自分のペースをつかめるからね。
ただひとつ気をつけなければいけないのは、かならず自分の描きたいものを描くということだよ。
描きたいものを描いているうちはどんなに仕事がキビシクても遣り通すことができる。
しかし描きたくないものをムリして描くとイヤ気がさして作品に熱中できない。
ぼくが夜もねないでこんなにマンガばかり描いていられるのも描きたいものがいっぱいあるからなんだよ。」


この言葉は藤子不二雄が手塚治虫に言われた言葉だったか、藤子不二雄本人の言葉だったかわからないんだけど、なんか胸にくる(手塚治虫・藤子不二雄に尊称がないのは神様になっているから)。
描きたくて描きたくて描き続けた人の言葉だと思う。
私の中に果たしてこういう思いがあるのだろうか?

かの手塚治虫が売れなくなった時期があった。
仕事の依頼がなくなり、少年マガジンにものすごく丁寧な、ほぼ下書きのようなネームを持って行ってもボツになった。
そんな手塚治虫が少年チャンピオンでようやく描くことができた。
手塚治虫は燃えた。自分の全てを賭けてその漫画を描いた。
当初、三回の予定だったその漫画は、予想を越え人気をはくして長期連載となった。

それが「ブラックジャック」。

その後手塚治虫は「三つ目が通る」でもヒットを飛ばし、少年漫画を出て青年漫画の方へ進んでいく。

描きたくて描きたくて、何十年もやってるベテランで神様だったのに、ブラックジャックの初回で「批評もどんどんしてください」とまるで新人作家のようなコメントを柱につけた。なぜ売れないのか、こんなにおもしろいのにどうして子供たちは自分の作品を読まなくなったのか。悩みながら手さぐりながらそれでも挑戦しつづけた。描きたかったから。描きたいものがたくさんあったから。

私が派遣やバイトをしながらもずっと文章を書き続けているのもこういう先達たちがいたからだ。身をもって道を示し続けてくれる恩人たちに少しでも報いるために、自分の受けた感動をまた別な人に渡すために、たとえBLでもTLでもそこには自分の思いがあるから。

だからどうしてみんなそんなにいろいろ考えつくんだろうと泣き言を言っている場合ではないのだと、今日もパソコンに向うのだった。

ブラック・ジャック(1) (手塚治虫文庫全集 BT 58)
ブラック・ジャック(1) (手塚治虫文庫全集 BT 58)手塚 治虫

おすすめ平均
stars現時点ではベストな内容
stars今でもときどき思い出しては教訓を得ています
stars医療漫画の最高峰!
stars本の仕様が良かった!
starsやっぱりはまります…☆

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プロフィール

霜月りつ@文筆業

Author:霜月りつ@文筆業
白城るた・あるいは 真坂たま、白雪真朱と名乗ってBLやTLやファンタジーを書いてます。最近は霜月りつ名義で時代物も。
主に読書と映画と着物と同人の日々。独断に満ち満ちてマスので、ついてこれる人だけれっつごー。
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