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借りぐらしのアリエッティ~視点の驚異~

映画「アリエッティ」は地味な話し。確かに人間に捕まった母親を助けに行く、というシーンはあるが、ナウシカや千尋のようなスペクタクルなシーンはない。

だが、この映画の見所は別にある。それは、よく知っている場所がまったく見たこともない場所になっているというところだろう。

アリエッティが初めて見る夜の(人間の家の)台所のシーン。

暗がりの中に広がる広い広い台所。私たちにとって身近なその場所が、不気味であり神秘的であり、まったく見知らぬ場所に見えてしまう。
その風景を見るアリエッティのどきどき感が画面を通して伝わってくる。

それは背景美術の見事さだけでなく、おそらくその美術を見せるカメラ・演出にもよるのだろう。これはぜひ、映画館の大画面で体感していただきたい。

あともうひとつ、アリエッティが人間の子供ショウと母親を救出しにいくシーン、ショウがアリエッティを肩に乗せる。ここはまったくナウシカがテトを肩に乗せるようなシーンなのだが、そのあと視点がアリエッティに変わる。
そのとたん、ショウは人間の子供ではなく巨人となる、それも巨神兵のごとき巨人で、まるで人間ではなく、乗り物・兵器のように見えてしまう。

そのシーンは短いのだが、私はかなり驚かされた。人間が人間以外に見えたのは、アニメでも実写でも初めてだった。これはなんだろう。やはりカメラなのか。

アニメは確かに視点を自在に変えることができる。それはアニメーターの想像力のたまものだ。
つまりこのときアニメーターは確実に人間以外の、体長10センチの小人になりきったのだ!

あともうひとつ、特筆すべきは樹木希林である。声を当てるのが声優であるが、樹木希林はそのキャラクター・ハナさんそのものだった。
声の一音一音、その全身の動き、顔の表情、もうすごい、ぴったり。モーションアニメかと思わんばかりなんだけど、あれがモーションアニメなのかどうか、教えてアニメに詳しい人。

ジ・アート・オブ 借りぐらしのアリエッティ(ジ・アート)
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プロフィール

霜月りつ@文筆業

Author:霜月りつ@文筆業
白城るた・あるいは 真坂たま、白雪真朱と名乗ってBLやTLやファンタジーを書いてます。最近は霜月りつ名義で時代物も。
主に読書と映画と着物と同人の日々。独断に満ち満ちてマスので、ついてこれる人だけれっつごー。
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