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「オデッセイ」と「火星の人」 感想とねたばれ

あらすじ。
死んだと思われて火星に取り残された主人公が、科学を武器にどうにかいきのこり、それを知ったNASAや仲間たちが助けに行く。

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さんざん、TOKIOにやらせればいい、と言われていたオデッセイですが、農業だけじゃだめ、科学的知識もないとね、ということです。
原作はそうだったんですが、映画は確かにTOKIOでいいんじゃね、的な感じになってた。
ただ芋を作ったり、車を作ったりするだけじゃなくて、爆発やら爆発やら嵐やらいろいろ大変なアクシデントもありますが、主人公は諦めません。仲間もNASAもあきらめません。
この、悪人が誰もでない、みんなでがんばるって話は気持ちがいいですね。
火星のアクシデントのタチが悪すぎて、悪人出す必要ないのかも。

さて、宇宙にひとりぼっちだった「ゼロ・グラビティ」、時の狭間にひとりぼっちだった「インター・セプター」に続き、ぼっち映画のラストを飾る「火星ひとりぼっち」の本作。

原作も読んでいたので、映画と原作の違いを絡ませながら感想を。

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原作は早川から上下で出た新訳を映画を観る二日前に購入して、1日半かけて読了。
これは映画化されてよかった話。
やっぱり文章で描かれているハブやローバーの形がよくわかんないし、なにより、火星のあの絶望的に広大でなにもない風景を映像で見られるというのがすばらしい。
火星がほんとにリアルで(というほど火星のこと知らないけど)、「実話に基づく」っていれてもよさそうな感じだったよ。

原作はカタカナとアルファベットと機械や科学の話しいっぱいで、わかんない部分も多かった。
いきなり「EVAする」とか書いてあって、何度か読むうちに「作業」のことだな、とは予想がつくんだけど、念のため調べたらやっぱり「船外作業」のことだった。
なので私が原作で好きだったのはNASA側。
こっちは人数も多いし会話もたくさんあったので。
あと、主人公の日記形式なんだけど、主人公の言い回しが、最近の2chにいる「オマイラ」みたいな感じで、そのポジティブさも含めて多少「いらっ」とする。
これは訳のせいかもしれないので、そのうち旧訳を手に入れたい。
とてもマット・ディモンが演じるようなキャラクターには思えないんだよね。

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しかしマット・ディモンはすごいね。
映画の冒頭ではぱつぱつの筋肉質だったのが、ラストの方ではかなりやせ衰えてて。
CGかもしれないけど、きっとダイエットしたんだろうなあ。
映画では冒頭、マット・ディモンが怪我をした腹部を黙々縫うシーンがあるんだけど、あれをいれることで、主人公が冷静で我慢強いってことがよくわかる。そして終盤のために筋肉を印象つける。こんなにたくましかったのが、こんなやせちゃうんだよ、って。

映画の主人公は陽気だけど、原作の主人公ほど軽くない。頼れる男って感じ。
原作では彼女がいない設定だったけど、ハリウッド映画なら彼女や嫁さんをいれてくるんじゃないかな、と思ってた。
大好物じゃん? 家族の愛とか。
でも映画でも主人公は独り身だった。
まあ、家族いれたら時間が足りなくなるし、この映画は愛の物語じゃなくてサバイバルだからね。


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映画はほぼ原作に忠実だったけど、いくつかシーンは省かれました。
一番違うのは畑を作るところ。
原作では土を作るのに時間がかかってたけど、映画ではそれがなく、肥料(人糞)を直接撒いてそこに芋を植えていた。
このシーンは農業関係者からクレームがきそうだ。
あと、ローバーでロケットのとこまで行く途中、原作では砂嵐があるんだけど、それはなかった。まあ砂嵐に遭っても太陽電池の充電が少なくなるだけだもんな。
あと、若い女性宇宙飛行士が父親と話すシーンがなかった。
他のパイロットはあったのに。
あのシーン好きだったからいれてほしかったな。
それと映画では原作にない、助かったあとの主人公を描いていた。これいるかなあ?

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映画で好きなシーンは主人公が通信のための「パスファインダー」をとりにいって、その目的がわかったNASAが、工場に同じ「パスファインダー」を取りにいって、二人が火星と地球でそれぞれ「パスファインダー!」と言ってるところ。
あと、NASAが火星の主人公が作るのと同じローバーを作って実験するところ。
これは「アポロ13」でも、故障した「アポロ13」を直すためにロケットにある部品と同じの持ってきて設備作らせるシーンがあって、そこも大好きだった。
NASAのパーネルの軌道説明のシーンも楽しい。

映画でのオリジナルシーンとしては、宇宙で主人公をキャッチするのが船長になっていたのと、クソアイデアと言われていた手袋に穴を開けて宇宙を飛ぶアイアンマンシーン。
やっぱり映画人としてはやりたかったんだよね(笑)。
そしてそして。
キャッチするときに船長は命綱をつけているんですが、これが主人公を抱きしめたとき、周りに漂ってオレンジのリボンみたいになるんだよ。

ここ美しかったですね!

まさに映画ならでは、のベストシーンでした!

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霜月りつ@文筆業

Author:霜月りつ@文筆業
白城るた・あるいは 真坂たま、白雪真朱と名乗ってBLやTLやファンタジーを書いてます。最近は霜月りつ名義で時代物も。
主に読書と映画と着物と同人の日々。独断に満ち満ちてマスので、ついてこれる人だけれっつごー。
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