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読んだマンガ「明日にはあがります」「ブラック・ジャック創作(秘)話~ 手塚治虫の仕事場から~ 2」



耳の痛いタイトルだ。
いや、私は優等生だからね、滅多にこんなことは言わないけど。
今のマリーローズ文庫は遅れてるけど。

最近購入した漫画家マンガ。おもしろかった。最初は毎週編集が変わって、変な編集とやりあう漫画家の話だったんだけど、変な編集って言ってもあんまり変すぎると逆につまらないんだよね。ありそうでなさそうなぎりぎりの線がおもしろいわけ。
(そのぎりぎりで面白さを出しているのが「月刊少女野崎くん」の編集だな)

だからこの変な編集シリーズが三回も続くと「あれ、失敗したかな」と思っちゃったの。

でも四話目からアシスタントさんと漫画家さんの話になったら俄然おもしろくなったのね。

どうおもしろくなったかというと、漫画家が変!!
この変さの微妙さがいい。
アシスタントを○○だと思いこんでたら××さった、そのいたたまれなさとか、親と縁を切って仕事に励んでるぜ! と言ったとたんに親から愛情のこもった電話がかかってくるとか。
変というか、漫画家が一人で空回りしているのがすごく「あるある」状態で楽しい。
変な編集出すより、こういう日常ネタの方が数倍おもしろいんだよね。だって漫画家というだけで、ふつうに非日常だから。

この人の話の進め方や絵の感じが、昔好きだったロクニシコージさんの「すべてに射矢ガール」というマンガににてるんだよね。
このマンガも女の子の頭に矢が刺さっている日常という1点で話を転がしていってて、本を購入した時点でもう古本だったんでずいぶん昔のマンガなんだけど、作者は今どうしてるのかな。





毎回手塚治虫の異常な天才性が語られるこのマンガだけど、今回は手塚治虫のわがままがいっぱい詰まった1冊。

東京の鉛筆じゃないと描けないと言い出したり、冬にすいかが食べたいと言ったり、社員の持っているおもちゃをほしがったり。
しかしそういうわがままを言われた人たちは「大変だった」と言いつつどこかうれしげな、そして誇らしげな顔をする。

私が好きなエピソードは、採用されたけど絵が描けず虫プロで進行になった人の話。進行というのはマンガで言えば編集の原稿取りの部分。期日までに絵を上げさせなければいけない、ある意味一番きつい仕事。そして誰の絵をとるのが一番大変だったかと言うとやはり手塚治虫。
その人が虫プロをやめて劇団を作ったとき、なかなかうまくいかなくて廃品回収の仕事を始める。窮状を聞いた虫プロ社員たちは、彼を呼んでたくさんの廃品をくれる。そして手塚治虫は毎月現金を送ってくれるようになる。
しかし、そんな援助を受けながらも劇団は失敗、本人は肺病になり入院する。その彼がよろよろとした足取りで手塚治虫に電話をするために出かける。
電話の内容はーーー

「入院したのでお金をください」ではなく「劇団も順調です、夢を叶えたのでもうお金はいりません」

泣けた。

人はどこまでも墜ちることができるものだ、しかしその目の前にがんばり続ける存在があるなら、その人に恥じないことだけが最後の支えになるのではないだろうか?

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プロフィール

霜月りつ@文筆業

Author:霜月りつ@文筆業
白城るた・あるいは 真坂たま、白雪真朱と名乗ってBLやTLやファンタジーを書いてます。最近は霜月りつ名義で時代物も。
主に読書と映画と着物と同人の日々。独断に満ち満ちてマスので、ついてこれる人だけれっつごー。
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